ラジオ診察室：FM GENKI ラジオ相談室 NAKATANI HOSPITAL

FM GENKI ラジオ診察室 第８回「熱中症」 2006年7月8日放送

熱中症と日射病は違うのですか？

熱中症とは、暑さや熱による生体障害の総称で、熱中症の中にいわゆる日射病があり、 他にも熱射病という病態もあり、熱がこもって発熱し、場合によっては死亡することもあります。

熱中症の中には日射病だけではなく、熱射病という怖い病気もあるのですね。

熱や暑さで体温調整がくるうと、39度や40度の高熱になり、 脱水になって身体のバランスが崩れてしまいます。 さらに、めまいや頭痛、臓器不全となり、死に至ることもあります。

気をつけることは？

屋外では、帽子をかぶるなどの暑さ対策をすること、 スポーツドリンクなどの塩分を含む水分をできるだけ摂って脱水によるナトリウム欠乏を防ぐことで予防できます。

予防することができるのですね。

暑くて日陰で休憩している間に日射病から熱射病へと状態が悪くなるケースもあります。 団体スポーツなどで一人が体調不良で休憩する場合は、誰かが付き添って氷で身体を冷やすなど、 体温が下がるようなことをしてあげてください。

急に倒れた場合はどうすればいいですか？

意識消失がある場合は早急に点滴処置が必要なため、救急車を呼んでください。 救急車が到着するまでの間でも、できるだけ体温を下げることが大事で、身体中、 特にわきや股の付け根に氷をたくさん置いたり、首元に氷を巻いたりして血液の温度を下げるようにしてください。

してはいけないことはありますか？

脱水状態になりますので、無理に動かさないようにしてください。 また、足を少しあげて血液循環が良くなるようにしてください。

心がけで防げるのですね。

熱中症になってしまうと急速に体温が上昇して取り返しがつかないことになることもあります。 早め早めに水分補給して、自分の限界を見くびらずに早めに涼しくなるような休息をとってください。 また、車内に子どもだけを置いているということも絶対にしないでいただきたいです。